京都

400年の歴史をもつ京都・錦市場から生まれた“三味一体”のふりかけ『ごま三彩』

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1615年、江戸幕府が公認した三大市場のうちのひとつ、本格的な「魚市場」として始まったとされる「錦市場」。市場を象徴する赤・黄色・緑の鮮やかなアーケードの下には、鮮魚や青果、乾物、惣菜、菓子、土産物、飲食店など、多彩な商店が軒を連ねています。 390メートルにも及ぶ長い通りには400年の長い歴史の道があり、じつに奥が深く、「錦の人も知らない錦がある」という言葉があるほど。訪れるたびに新たな発見がある場所で、今回見つけたのは「ごま」の魅力です。

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目次 index

  1. 錦市場を象徴するようなふりかけができないかな、という思いから『ごま三彩』は始まった
  2. 味わい、見た目、使いやすさをすべて兼ね備えた万能なごまふりかけ
  3. 「お買い物を楽しんでもらいたい」が、櫂KAIのお店のコンセプト

錦市場を象徴するようなふりかけができないかな、という思いから『ごま三彩』は始まった

ごま三彩

栄養価の高いごまを手軽にたくさん食べてもらえるふりかけだからこそ、珍しくて品質の良いものを、食べた人が他の人にもおすすめしたくなるようなおいしいものを作りたい。それが新しいふりかけを考えるときに大事にしていること。でももう一つ、“錦らしさ”が感じられるふりかけが何かできないか。それがずっと悩みの種だったと櫂KAIの店主、水島さんは語ります。


「錦市場の商店の店主達には、“錦らしさ”を大事にしなければならないという意識があるんです。ただ、錦市場をご存じのお客様はもとより、店主達の間でさえ、錦市場に対するイメージは一人ひとり違っていると思います。どうやったら人や時代を越えて変わらない“錦らしさ”を表現できるのか。あれこれと考えているときに、錦市場の屋根の3色が目に飛び込んできて、その時にコレだ!と思ったんです」

錦市場

錦市場のアーケード屋根に並ぶ赤、黄色、緑。この3色は食品をきれいに映すことから京の台所である錦市場のイメージカラーになっています。すでに販売していた梅味、ゆず味、わさび味のごまふりかけを試しに混ぜてみたところ、酸味に甘み、ちょっとした辛みも感じられて味の調和がよく、赤、黄色、緑の見た目も鮮やかで、これなら“錦のふりかけ”としてふさわしいと、『ごま三彩』(ごまさんさい)が誕生しました。

味わい、見た目、使いやすさをすべて兼ね備えた万能なごまふりかけ

櫂KAIのごまふりかけは、ごま一粒一粒に味を直接コーティングしているのが特徴です。「『ごま三彩』は、梅の酸味、ゆずの甘味、わさびの辛みの3つの味のハーモニーに加え、赤・黄色・緑の3色の華やかな彩りも楽しんでもらえるベストな配合を目指しました」と店主の水島さん。その黄金比は、梅:ゆず:わさび=1:2:1。味の広がりの奥深さと、錦市場の歴史の奥深さが重なりあった逸品になっています。

胡麻三彩

『ごま三彩』は、ご飯のお供としてはもちろんのこと、海苔や玉子といったごま以外のものが一切入っていないため、サラダやお豆腐などの普段の料理の仕上げにさっと振りかけて彩りを加えたり、麺つゆに薬味感覚で加えて味変を楽しんだりもできます。リピーターも多く、『ごま三彩』を気に入ったお客様から感謝のメールをもらったこともあるほど。料理本来の味を壊さず、ちょっとしたアクセントに使えることからホテルの料理にも採用されています。

「お買い物を楽しんでもらいたい」が、櫂KAIのお店のコンセプト

錦市場

櫂KAIは、かつて錦市場にあったスーパーの一角でおつまみや珍味の販売を始め、約20年前に現在の場所へ移転。移転後は、できるだけ近隣のお店にはない商品を提供しようと、ふりかけのラインナップを徐々に増やしてきた歴史があります。そんな櫂KAIが、錦市場のお店として何よりも大切にしているのが、店頭スタッフとお客様のコミュニケーションです。

ごま三彩

「国内外の観光客の方をはじめ、地元のリピーターやプロの料理人まで、錦市場にはさまざまな方が訪れます。皆さんそれぞれ目的が違いますから、当店ではいつもお客様とのコミュニケーションを第一に考えています。観光客の方や地元の方には、店頭スタッフとのやりとりや、実際に商品を見て選ぶ楽しさを味わって欲しいですね。店頭ではほとんどの商品が試食できますし、量り売りも行っていますよ」と話す店主の水島さん。珍しい食材やお土産品との出会い、地元の人々との交流も旅の魅力の一つ。日常とは違ったお買い物体験を楽しめる商店街が、京都の錦市場です。

ごま三彩
ごま三彩

取材中も日本語と英語が飛び交い、店頭はひっきりなしに訪れるお客様で賑わっていました。観光のお土産として、日常の食卓に彩りを添える一品として、京都・錦市場ならではの“錦のふりかけ”はいかがでしょうか。

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店舗情報 shop

店名
櫂KAI
住所
京都府京都市中京区錦小路通鍛冶屋町216
営業時間
10:00〜18:00
定休日
不定休

※記事内の情報は記事執筆時点のものです。正確な情報とは異なる可能性がございますので、最新の情報は直接店舗にお問い合わせください。

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